パッチ25.10でメタはどう動いた?
パッチ25.10は、一見すると控えめな調整に見えるかもしれません。
しかし実際には、APアイテムの再評価やサポートチャンピオンのナーフ、さらに**新モード「ブロウル」**の追加など、ゲーム体験の“地味に大きな変化”が数多く盛り込まれていました。
特に今回注目したいのは、「想定された環境の変化」と「実際に変わったポイント」のズレ。
これにより、チャンピオンの強弱や構成の組み方、ピック優先度が微妙に変化し、「勝てる選択」がアップデートされています。
この記事では、ロールごとに環境の変化を深掘りしながら、数字と実感の両面からメタの“今”を分析します。▶︎ パッチ25.10公式ノート(日本語)
🎯 先取りパッチ25.10要点まとめ(時間ない人向け!)
- APバースト・自立ADC・仕掛け系サポートがメタの中心に!
- スモルダー・サイラス・スレッシュが最注目
- 「守る構成」→「動かして勝つ構成」へ環境がシフト中
パッチ前(25.9〜)の環境ざっくりおさらい
パッチ25.9時点では、全体的にスケーリング重視で安定感のある構成が主流でした。
とくに以下のような傾向が見られました。
- トップレーンでは、マルファイトやクレッド、ケイルなど「耐久型 or レートスケール型」が多く、柔らかいADCを守る構成が組まれがち。
- ミッドでは、ゼドやフィズのようなアサシンに加え、ベイガーやアニーといった後半寄りのメイジも選ばれていました。
- ADCはジンクスやカイ=サ、アフェリオスといった「終盤キャリー型」が主流。
- サポートは、ユーミとルルの“守り型”二強体制が続いており、回復やバフによってADCを育てるスタイルが中心。
全体的には、序盤は大人しく、後半に爆発するような構成が好まれるメタでした。
パッチ25.10で起きた調整とその狙い
今回のパッチでは、チャンピオンバランスとAPアイテムの両面から環境に手が加えられています。
🔧 APアイテム調整(火力メタ強化)
アイテム名 | 主な変更内容 |
---|---|
クリプトブルーム | 魔力:60→75、魔法防御貫通:30%→35% |
ヘクステック ロケットベルト | 魔力:60→70、スキルヘイスト:15→20 |
ラバドン デスキャップ | コスト:3600G→3500G |
ライアンドリーの仮面 | 魔力:70→60(※下方修正) |
🧠 意図:バースト型メイジやAPアサシンのビルドを底上げし、魔法系キャリーの存在感を取り戻す。
🧬 チャンピオンバランス調整(育成型・回復系にメス)
- セナ:ソウルドロップ率&クリティカル変換が強化
- スモルダー:スタックによる火力スケーリングが向上
- ユーミ:Rの回復量減少
- ルル:アーマー成長&RのCDが増加
- ナーフィリ/ケイン:ジャングル性能・耐久性の抑制
🧠 意図
- 「何もしなくても安全にスケールできる」チャンピオンに手を入れ、ゲーム展開をもう少し動かしたいという調整意図が見られる。
- 特にプロシーンや高レート帯で悪さをしていたユーミ&ルルへの調整は、低レートにも影響が大きい。
🔍 ロール別に見る「予想された変化」と「実際に起きたこと」
🧠 ミッドレーン:AP強化の恩恵は受けたが、“安定感”が最優先
📌 予想された変化
- APアイテム(ロケットベルト・クリプトブルーム)の強化により、バーストメイジやAPアサシンが増えると予想されていた。
- フィズやアカリ、エコーなどの“ロケットベルト勢”が暴れる可能性。
✅ 実際の変化(JPサーバー:LoLalytics 25.10データ)
- サイラスが高い勝率と安定ピック率を維持(火力+耐久+汎用性)
- ヴェックスが中堅からTier上位へ上昇(バースト+CCが現環境に合う)
- ゼドも引き続き人気(バースト&柔軟な動き)
❗ 注目点:フィズやアカリは“使いこなせれば強い”が、勝率自体はそれほど伸びていない。特にフィズはエンゲージのない構成に組み込むと機能しづらい傾向。
📝 考察
- バーストの環境にはなってきたが、安定して耐えられる or 自衛できるミッドの評価が高く、サイラスやヴェックスなど“中庸タイプ”が強い。
- アイテム変更の影響よりも、構成との噛み合いや“操作難易度の低さ”が重要視された可能性が高い。
🎯 ADC(ボットレーン):スモルダー一強時代の到来、セナも台頭
📌 予想された変化
- セナのバフにより、**ADC運用(クリティカル型)**の使用率が上がると予想。
- スモルダーはバフが入ったとはいえ、依然として“育つまで時間がかかる”ため、Tier上昇は限定的との見方も。
✅ 実際の変化(JPサーバー)
- スモルダーが全体ADC中トップ勝率&ピック率へ急上昇(Tier S)
- セナも使用率上昇&ADC・サポート両方で安定した勝率
- ジンクス・アフェリオスは依然高い人気だが、勝率はやや低迷中
❗ 注目点:スモルダーの爆発的なスケーリングが、「育つまでが弱い」という欠点を覆して環境を制圧中。
📝 考察
- スモルダーのスタック火力強化が“想定以上”に効いており、1キルから一気にゲームを壊せるキャリー力が武器に。
- セナもユーティリティADCとしての運用が戻りつつあり、「守りすぎない構成」が組めるようになった。
🛡️ サポート:ユーミ・ルル低迷、イニシエート型が環境再突入
📌 予想された変化
- ユーミ・ルルのナーフにより、「回復&バフでADCを守る構成」はやや後退。
- スレッシュ、レル、ブリッツなどのイニシエート・CCサポートが再評価されると予想。
✅ 実際の変化(JPサーバー)
- スレッシュ:依然Tier S、勝率&使用率ともに安定
- レル・ソラカ:勝率上昇でTier上昇中
- ユーミ・ルル:使用率急落、特にユーミは勝率も大幅ダウン(下位帯で顕著)
❗ 注目点:CC・イニシエートの価値が再び上昇。「動かして勝つ」構成が増えている
📝 考察
- ADCがセナ・スモルダーなど自立型に移行したことで、「守るサポート」から「仕掛けるサポート」への交代が自然に起こっている。
- スレッシュは依然最強格。汎用性・エンゲージ・ピール全対応の完成度が抜けている。
🧪 新モード「ブロウル」の位置づけと反応
パッチ25.10では、チャンピオン調整やアイテム変更と並び、**新モード「ブロウル(Brawl)」**が実装されました。
🔎 ブロウルとは?ざっくりルール解説
- 形式:5対5のチームバトル
- 勝利条件:ミニオンを敵ポータルに押し込み、敵チームのHP(最大250)を0にする
- マップ構成:レーンとジャングルが混ざったような専用設計
- 試合時間:平均8〜12分と超短時間
- ピック方式:ロール指定なしのオールランダム(もしくは半ランダム)
🎮 要するに、「ARAMよりも短く」「ノーマルよりもカジュアル」なLoL入門向けモード。
🔮 Riotの狙いは“LoLに触れるハードルを下げる”こと
Riotは近年、「カジュアルでもLoLを楽しめる体験」の導入を模索しており、以下のような流れがあります:
モード | 特徴 |
---|---|
ARAM | フルレーン乱戦、やや長め(15〜20分) |
URF系 | 爽快感はあるが、やや特殊ルール |
🆕 ブロウル | LoLの基本(ミニオン操作・視界・集団戦)を短時間で体験できる |
📝 ブロウルは、「ARAMより短く、戦略性もほんの少しある」中間的モードとして設計されています。
🗣️ プレイヤーの反応(SNS・海外フォーラムなどから)
- 「仕事の合間に1戦だけやるのにちょうどいい」
- 「ARAMよりテンポがいい。テンプレ構成じゃないのが好き」
- 「ルール理解が必要で、完全な脳死モードじゃないのが逆に新鮮」
- 「LoLやってる感はあるけど、繰り返しプレイには向かないかも」
🎯 総評:評価は概ねポジティブ。ただし“常設モード化”への声は慎重。
📝 分析・今後の可能性
- カジュアル層の再流入や復帰プレイヤーの再接続には効果あり
- ただし、競技性や成長要素が少ないため、定着するかは不透明
- 「定期開催のイベントモード」枠で残すのが現実的か
🔚 まとめ:ブロウルはLoLの“隙間”を埋めるライトな提案
- LoLの導入/息抜き用としては非常に優秀
- LoLの複雑さを“ちょっとだけ”残して、10分で収めたデザインは秀逸
- 今後のモード開発や、AIプレイ導入などへの橋渡しになる可能性もある
📈 LoLalytics(JP)から見る「数字でわかる環境変化」
パッチの内容だけでなく、実際に勝てるチャンピオンを知るには、LoLalyticsの統計が最も信頼できる指標のひとつです。
ここでは**パッチ25.10適用後(=シーズン15.10)**の日本サーバー(JP)のデータをもとに、各ロールの“勝率・ピック率”がどう変化したかを具体的に見ていきましょう。
✅ ロール別:勝率上昇・下降チャンピオンまとめ(JPサーバー)
ロール | 勝率上昇チャンピオン(注目) | 勝率下降チャンピオン(警戒) |
---|---|---|
Top | セト、ケイル、クレッド | マルファイト、サイオン |
Jungle | パンテオン、ワーウィック、シャコ | ケイン、ナーフィリ、ザック |
Mid | サイラス、ヴェックス、ゼド | アニー、フィズ、アジール |
ADC | スモルダー、セナ、エズリアル | ジンクス、アフェリオス、カイ=サ |
Support | スレッシュ、レル、ソラカ | ユーミ、ルル、ブリッツクランク |
- セト/パンテオン/サイラス/スモルダー/スレッシュなど、“自衛と主導権を両立できる”チャンピオンの評価が軒並み上昇
- 逆に、「味方依存が高い」or「バフを受ける構成前提」だったチャンプが低迷中(例:ユーミ、ジンクス、アジールなど)
🔄 勝率変動の特徴:構成に“柔軟性”と“仕掛け”が求められる環境に
傾向 | 説明例 |
---|---|
ピール構成 → イニシエート構成 | 守って育てる型(ユーミ・ジンクス)より、**動かして勝つ構成(レル・スモルダー)**が流行 |
回復系 → 火力・CC系 | ナーフによりソラカ型の“支える”から、スレッシュ型の“動かす”へ重心が移動 |
後半型 → スノーボール型 | “爆発力”を重視した構成が選ばれやすい |
🎯 メタの“数字”が語ること:今、優先すべきタイプは?
- 火力×CC×柔軟性を持つチャンピオンが軒並み強い
- “得意なロールで、万能型を1体持っておく”と今の環境にフィットしやすい
- **後半で爆発する系(スモルダー・セナ)と中盤から圧をかける系(サイラス・パンテオン)**のどちらも構成に組み込む価値あり
✅ まとめ|このパッチで起きた“本当の変化”とは?
パッチ25.10は、一見控えめな調整に見えたかもしれません。
ですが、LoLの“環境の流れ”は着実に変化しています。
🔥 このパッチで押さえておくべき3つの本質
① “火力+柔軟性”を持つチャンピオンが強い
- サイラスやスモルダー、スレッシュなど、「自衛・キャリー・CC」が揃った万能型がメタの中心。
- バースト寄りのAPビルド強化もあり、ミッドの選択肢が増加中。
② スモルダー&セナの“後半型”がTier最上位に浮上
- 育ちきったスモルダーの破壊力はゲームを壊すレベル。
- セナも柔軟な構成に対応でき、ADCとサポート両方で復権。
③ ユーミ・ルルは大きく後退。“仕掛ける構成”が強い
- ピール&スケール構成から、序盤〜中盤で主導権を握れる構成への移行が進行中。
- スレッシュ・レル・パンテオンといった“仕掛け役”が高評価。
🧠 パッチ25.10で意識しておきたいこと
- **ピック時に「守るか攻めるか」より「どうテンポを作るか」**を考える
- 構成を組む際、1〜2人は“仕掛けられるキャラ”を入れると勝ちやすい
- ブロウルなどのモードを使って、“環境チャンプの感触”を掴むのもおすすめ
📣 あなたの「今のメタのオススメ」も教えてください!
あなたは今回のパッチで、どんな変化を感じましたか?
「このチャンプ強くなった!」「あのチャンプはもう厳しい…」など、ぜひコメントで教えてください。
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